市販の歯磨き粉を使わなくなった
ドラッグストアに行くと、歯磨き粉の棚って本当に種類が多いですよね。
「歯周病予防」
「ホワイトニング」
「口臭ケア」
正直、どれを選べばいいのか分からないという人も多いと思います。
実は、歯科衛生士の私は、市販の歯磨き粉を使わなくなりました。
それは、特別な高級品を使っているからでも、市販の歯磨き粉が全部ダメだからでもありません。
私自身、あることをきっかけに「市販の歯磨き粉を選ばなくなった」一人です。
日本とイギリスの歯科医院に勤務
まず最初に、今の私の立場について、少しだけお話しします。
私は現在、歯科衛生士として現場に立っているわけではなく、脳科学を講座で教える仕事をしています。
歯科衛生士として働いていたのは、日本に住んでいた頃です。
歯科衛生士は、日本では国家資格で、国家試験を受けて取得する職業です。
ですからこの資格は日本のみになります。
その後、海外に住むようになり、イギリス・ロンドンでは、短い期間ですが歯科助手として歯科医院で働いた経験もあります。
この経験を通して、日本と海外、両方の歯科現場を見ることになりました。
「成分」より前に気づいたこと
歯磨き粉の話になると、よく「この成分がいい」「これは悪い」という話になりがちですが、私が市販の歯磨き粉を見直すようになった理由は、そこよりももっと手前にあります。
それは、商品が作られる背景です。
それは、「本当に健康を第一に考えて作られている商品なのか?」という疑問です。
製薬会社の都合が優先されていないか?
市販の歯磨き粉の多くは、製薬会社や大手メーカーが開発しています。
もちろん、すべてが悪いわけではありません。
ただ、
商品として広く流通させる以上、
- 大量生産できること
- コストを抑えられること
- 誰が使っても“それなりに”満足する使用感
こうした条件が、どうしても優先されます。
その結果、
「本当に口の中の健康を最優先した処方」
というよりも、メーカー側に都合のいいバランスで作られている商品が多い、という現実に気づきました。
「問題が起きにくい」=「最適」とは限らない
ここで大事なのは、市販の歯磨き粉がすぐに問題を起こす、という話ではありません。
多くの人は、特にトラブルもなく使えます。
でもそれは、
「合っている」
「体にとってベスト」
という意味とは、必ずしも同じではありません。
特に、
- 口内炎ができやすい
- 歯ぐきが腫れやすい
- 口の中が荒れやすい
こうした人にとっては、刺激が強すぎる処方が知らないうちに負担になっていることもあります。
私が選ぶ基準が変わった理由
こうした背景を理解するようになってから、「有名だから」「ドラッグストアでよく見るから」という理由で歯磨き粉を選ばなくなりました。
代わりに重視するようになったのは、
- どんな考えで作られている会社か
- 本当に健康を軸にしているか
- 製薬会社の都合を最優先していないか
という視点です。
これは、歯磨き粉に限らず、健康に関わるもの全体に対して私が大切にしている考え方でもあります。
市販の歯磨き粉に使われている成分の「時代背景」
市販の歯磨き粉について調べていくと、多くの製品に共通して使われている成分があります。
それが、界面活性剤と呼ばれるものです。
界面活性剤は、水と油のように本来混ざらないものを混ざりやすくしたり、汚れを落としやすくしたりするために使われます。
歯磨き粉の場合は、泡立ちを良くするために使われていることが多い成分です。
その代表的なものが、ラウリル酸ナトリウムです。
市販の歯磨き粉について調べていくと、多くの製品に共通して使われている成分があることに気づきます。
実は、歯磨き粉の成分については、国家資格である歯科衛生士のカリキュラムの中で、必ず学ぶ内容です。
歯科衛生士は、ただ歯をきれいにする仕事ではありません。
- 口の中の構造
- 粘膜や歯ぐきの状態
- 使用する薬剤や成分の特徴
こうしたことを、基礎から学んだ上で現場に立ちます。
だからこそ、ラウリル酸ナトリウムのような多くの市販歯磨き粉に使われている成分についても、「効果があるかどうか」だけでなく、口の中への刺激や影響という視点で見るようになります。
その結果、
「なんとなく良さそう」
「みんな使っているから安心」
という基準だけでは、歯磨き粉を選ばなくなる歯科衛生士も多いのです。
もともとは「工業化」の中で広がった技術
この界面活性剤という技術は、第二次世界大戦前後の工業化が進んだ時代に、大量生産の分野で一気に広がっていきました。
当時は、
- 大量に作れる
- 安定して使える
- コストを抑えられる
こうした条件がとても重要だった時代です。
その流れの中で、洗剤や日用品、そして歯磨き粉のような毎日使う生活用品にも同じ技術が使われるようになっていきました。
これは、「悪意があったから」ではなく、時代の流れとして自然に起きたことです。
でも「今の私たち」に本当に合っているかは別
ここで大事なのは、その成分が
「昔から使われている」
「今も普通に売られている」
ということと、今の私たちの体にとって最適かどうかは、別の話だという点です。
当時は、
- とにかく清潔にする
- 見た目の使用感を良くする
- 誰が使っても同じように使える
ことが重視されていました。
一方で今は、
- 粘膜が弱い人
- 口内炎ができやすい人
- 刺激に敏感な人
も、たくさんいます。
そうした人にとっては、泡立ちの良さ=快適さとは限らない、ということが分かってきました。
脳科学的な視点で解説
この記事では、脳科学的な視点からも考えてみます。
歯磨き粉の話というと、どうしても「歯」や「成分」の話になりがちですが、実はもう一つ、見落とされやすい視点があります。
それが、脳がどう反応しているかという点です。
口の中は、脳にとても近い感覚器官
口の中は、
味覚
触覚
温度
痛み
といった感覚が集中している場所です。
これらの情報は、三叉神経などを通じて、ダイレクトに脳へ伝わります。
つまり、歯磨き粉で感じる「スースーする感じ」「ピリピリした刺激」「泡立ちの強さ」は、脳にとっては立派な刺激入力です。
脳は「刺激が強い=効いている」と学習しやすい
ラウリル酸ナトリウムのような泡立ちを強くする成分が入っていると、口の中に「しっかり磨けている感じ」が生まれます。
脳はこの感覚を、強い刺激
= 重要
= ちゃんとケアできている
と、誤って学習しやすい性質があります。
でも実際には、泡立ちが強いこと、刺激が強いことと、汚れが落ちている口の中が健康であることは、必ずしもイコールではありません。
毎日の刺激が、無意識の「緊張」を作ることもある
歯磨きは、ほぼ毎日、無意識に行う習慣です。
だからこそ、刺激が強い状態が続くと、脳はそれを「当たり前の環境」として記憶します。
刺激が強い環境では、交感神経が優位になりやすい無意識に体が緊張しやすい粘膜の回復より、防御が優先されるといった状態が続くこともあります。
口内炎ができやすい人の中には、このような軽い炎症・警戒モードが慢性化しているケースもあります。
脳は「安心できる刺激」で回復しやすい
脳科学的に見ると、回復や修復が進みやすいのは、
刺激が少ない
安心感がある
副交感神経が働きやすい
状態です。
歯磨き粉も同じで、必要以上に刺激を与え続けるより、穏やかな使用感の方が合う人も多いのです。
これは、「ラウリル酸ナトリウムが絶対に悪い」という話ではありません。
ただ、毎日・無意識に使う刺激としては強すぎる人がいるという、脳の仕組みに基づいた話です。
「ちょっと別のものを使ってみたい」と思ったときの選択肢
私自身は、
今はオンラインで購入している
歯磨き粉を使っています。
ただ、正直に言うと、
市販のものより少し価格は高めです。
毎日使うものだからこそ、
「続けられるかどうか」
「コスト的に大丈夫か」
と不安になる方もいると思います。
そういうときに、
いきなり高価なものに切り替えるのではなく、
別の視点を取り入れてみる
という選択もあると感じています。
刺激を減らす、という考え方
ここまでお伝えしてきたように、歯磨き粉選びで大切なのは、「強いか・弱いか」ではなく、今の自分に合っているかどうかです。
もし、
- 刺激が強い歯磨き粉が合わない気がする
- 口の中を、もう少し穏やかにケアしたい
- いきなり高い商品を買うのは不安
そう感じているなら、香りや感覚の面から整えるという考え方もあります。
おすすめは、SLSフリーの歯磨き粉
もし「歯磨き粉を見直してみたい」と思ったら、まず検討しやすいのが SLSフリーの歯磨き粉です。
SLSフリーの歯磨き粉は、泡立ちを強くする ラウリル酸ナトリウム(SLS) を使っていないため、刺激が少なく、口の中が敏感な人でも使いやすい処方のものが多いのが特徴です。
実際に、SLSフリーの歯磨き粉に変えてから口内炎ができにくくなった、口の中の違和感が減った、と感じる人の声も聞かれます。
「何から変えればいいか分からない」という場合は、まず SLSが入っているかどうかをひとつの基準にしてみると、歯磨き粉選びがぐっと楽になります。
SLSフリーの歯磨き粉とは?
歯磨き粉の成分表示をよく見てみると、多くの商品に「SLS」や「ラウリル酸ナトリウム」といった成分が使われているのが分かります。
この成分は 界面活性剤 と呼ばれるもので、泡立ちを良くしたり、汚れを落としやすくしたりする目的で広く使われています。
泡立ちがあると「しっかり磨けた気がする」と感じやすい一方で、使い続けるうちに刺激が強いと感じたり、口の中に違和感が出たりする人も少なくありません。
そこで注目されているのが、SLSフリー(SLS不使用)の歯磨き粉です。
その名前のとおり、泡立ちのもとになるSLSを使っていない処方の歯磨き粉のことを指します。
泡の量や刺激に頼らず、やさしくケアしたい人にとって、ひとつの選択肢として考えられています。
SLSフリーの歯磨き粉は高い?
SLSフリーの歯磨き粉について調べていくと、
「良さそうだけど、ちょっと高いかも?」
と感じる人も多いと思います。
実際、ドラッグストアでよく見かける歯磨き粉と比べると、
SLSフリーの歯磨き粉は
価格が少し高めに設定されていることが多いのも事実です。
これは、
泡立ちを強くする成分に頼らず、
刺激を抑えた処方にしている分、
原料や製造のコストがかかるためでもあります。
毎日使うものだからこそ、
「続けられるかどうか」
「家計的に無理がないか」
と気になるのは、とても自然なことです。
無理をして続ける必要はありません
ここで大切なのは、
「体にやさしいもの=必ず高いものを選ばなければいけない」
という考え方に縛られないことです。
SLSフリーの歯磨き粉は、
確かにひとつの良い選択肢ですが、
それだけが正解ではありません。
刺激を減らす、という視点で考えると、
別のアプローチもあります。
クローブのエッセンシャルオイル
別の選択肢として、クローブのエッセンシャルオイルがあります。
もし「SLSフリーの歯磨き粉は気になるけれど、価格が少し気になる」と感じている場合、クローブのエッセンシャルオイルという選択肢もあります。
クローブは、昔から口のケアに使われてきた植物として知られており、ミントのように強くスースーする刺激ではなく、温かさや落ち着きを感じやすい香りが特徴です。
歯磨き粉を完全に置き換える、というよりも、歯磨きの前後に香りを感じるなど、刺激を減らす工夫のひとつとして取り入れるイメージになります。
歯磨き粉を頻繁に買い替えるよりも、エッセンシャルオイルを少量ずつ使うほうが、結果的に安上がりになる場合もあります。
クローブのエッセンシャルオイルはどう使うの?
クローブのエッセンシャルオイルに興味を持つと、
「うがいに使うの?」
「歯ブラシに直接つけるの?」
と迷う方も多いと思います。
先に大切なことをお伝えすると、エッセンシャルオイルは、使い方を間違えると刺激が強すぎる場合があります。
そのため、「直接つける」使い方は慎重に考える必要があります。
歯ブラシに直接つけるのはおすすめしません
クローブのエッセンシャルオイルは、香りがしっかりしていて、作用も強めです。
そのため、歯ブラシに原液を直接つけて使う方法は、刺激が強くなりすぎる可能性があります。
特に、
・口の中が敏感な人
・粘膜が弱い人
・口内炎ができやすい人
には、負担になることもあるため、自己判断で直接使う方法はおすすめしていません。
比較的取り入れやすいのは「うがい前後に香りを使う」方法です。
クローブのエッセンシャルオイルを使う場合は、「歯磨き粉の代わり」にするよりも、口の中の感覚を整えるための補助として考えるのが現実的です。
たとえば、歯磨きの前や後に、コップの水にごく少量を入れてうがいをする使い方です。
うがいとして使う場合の考え方
うがいに使う場合も、エッセンシャルオイルをそのまま水に入れて口に含む、という使い方は慎重に考える必要があります。
エッセンシャルオイルは水に溶けにくく、濃度が偏ることもあるため、口に入れる前提で設計されていないものも多いからです。
もし使う場合は、「口に入れる前提で考えられている品質かどうか」を必ず確認し、少しでも違和感があれば使用を控えることが大切です。
大切なのは「自分に合った続け方」
SLSフリーの歯磨き粉を使うのも選択。
刺激を減らす工夫として、香りを取り入れるのも選択。
どれが正解かではなく、自分の感覚に合っていて、無理なく続けられることが一番大切です。
歯磨きの時間が、「刺激に耐える時間」ではなく、「整える時間」になること。その視点で考えると、SLSフリーの歯磨き粉も、クローブのエッセンシャルオイルも、どちらも意味のある選択肢だと思います。
足やお腹など、直接肌に塗布する場合は、安心して使える品質のものを選ぶことが大切です。
肌に触れるものだからこそ、成分が不明なオイルや刺激の強いものは避けることをおすすめします。
信頼できる品質のエッセンシャルオイルを選ぶことで、安心して取り入れやすくなります。
迷ったときは、無理に判断せず、安心なものを使っている人に確認しながら使ってくださいね。
私は、SLSフリーの歯磨き粉とメディカルグレードのエッセンシャルオイルを使用しています。
何を使っているかは、聞いてもらえたら普通にお答えしています。
特に秘密ではないので、気になったら気軽に聞いてくださいね。
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