脳科学に出会うまで
私は、いわゆる“アホ高校”出身です。
制服を着て歩いているだけで、「あ、アホ校の人や」と近所の小学生に言われるような偏差値の高校に通っていました。
だから当時の私は、高校名を聞かれることが少し苦手でした。
「いや、でもアホ校やで」と、先に自分で笑いに変えてから学校名を言う、そんな癖がついていたのです。
大学には進学せず、その後、歯科衛生士の専門学校へ進みました。
ですが実は、私がずっと興味を持っていたのは、“マインド”でした。
特に15歳くらいの頃から、
「どういう意識の人がモテるんだろう?」
「どうしたら愛されるんだろう?」
「お金持ちになるには?」
「なんでチャンスを掴める人と掴めない人がいるんだろう?」
そんなことばかり考えていました。
当時の私は、それが脳科学だなんて思ってもいませんでした。
ただ、「マインドを変える」という世界に惹かれて、
恋愛心理や自己啓発の本を夢中で読んでいたのです。
そして、その頃から“潜在意識”にも強く興味を持っていました。
「なぜ同じように頑張っているのに、うまくいく人といかない人がいるんだろう?」
「なぜ人によってセルフイメージがこんなに違うんだろう?」
そんなことを、ずっと一人で研究していたのです。
私は昔から、分析したり、研究したりすることがとても好きでした。
誰かの恋愛相談を聞いても、
「この人はなぜこういう行動をするんだろう?」
「この言葉でなぜ気持ちが変わったんだろう?」
と、つい“仕組み”を考えてしまうタイプだったのです。
でも当時の私は、自分がやっていることが“研究”だなんて思っていませんでした。
ましてや、それが将来「脳科学」という形につながるなんて、想像もしていなかったのです。
ですが30代になった頃、私は驚きました。
「あれ? 私が今まで研究してきたことって、脳科学だったんだ」
と気づいたのです。
人の思考
感情
セルフイメージ
習慣
言葉の影響
私がずっと面白いと思っていたことは、脳科学という分野で説明されていました。
アホ高校出身だったことが関係しているのか、時代なのかはわからないですが、私の周りで「潜在意識」や「脳科学」という言葉を口にする人はいませんでした。
私の周りで「潜在意識」や「脳科学」という言葉を口にする人はいませんでした。
私自身もマインド系の話を話題にしたことがありませんでした。
だから、研究して15年以上「それは脳科学だよ」と教えてもらえる機会がありませんでした。
そもそも、自分が興味を持って追いかけていたことが、“学問”になるなんて思ってもいなかったのです。
だから私は今、すごく思います。
人は、最初から賢いから脳科学を学ぶのではなく、「好き」「気になる」から始まるのだと。
そして、その“好き”を言語化できた時、人は初めて自分の価値に気づき始めるのだと思います。
脳科学は「賢そう」と感じる
脳科学というだけで、人は「賢そう」と感じます。
「脳科学を教えています」
もし、あなたがそう聞いたなら……なんとなく、「知的そう」「ちゃんとしてそう」と感じませんか?
もちろん、脳科学を教えている人が、全員高学歴なわけではありません。
私みたいに、“アホ校”出身の人もいると思います。
でも、人は「脳科学」という言葉から、
「なんだか知的そう」
「ちゃんとしてそう」
「安心感がある」
そんな印象を受けることがあります。
脳科学とは、一言でいえば「脳の仕組み」を研究する学問です。
脳科学というジャンルは、大学や研究機関などでも日々研究されている分野です。
そのため、スピリチュアルや占いより、家族やご年配の方が聞いても、 比較的受け入れられやすい印象があります。
もちろん、私はスピリチュアルは好きですし、否定したいわけではありません。
ただ、「脳の仕組み」という客観的な視点を通して説明できることで、 「なぜそうなるのか」を論理的に伝えやすくなるのです。
だからこそ私は、“感覚論だけ”ではなく、「脳科学的にはどういう状態なのか」まで説明できることに、大きな価値があると感じています。
人がなぜ不安になるのか、なぜ行動できなくなるのか、なぜ習慣が変わらないのかといった、“思考・感情・行動”の仕組みを、脳の働きから理解していきます。
近年では、自己啓発やビジネス、教育、スポーツなど幅広い分野で活用されており、「根性論」ではなく、脳の特徴を理解しながら自分を変えていく考え方として注目されています。
実際、私自身も、「脳科学」という言葉に出会ってから、周りの反応が大きく変わりました。
特にそれを感じたのは、歯科衛生士として働き始めた時です。
「何のお仕事をしてるの?」
と聞かれて、
「歯科衛生士です」
と答えるだけで、
「なんか賢そう」
「ちゃんとしてそう」
「清潔感ありそう」
そんな印象を持たれるようになりました。
でも、実際の私は急に頭が良くなったわけではありません。
変わったのは、“肩書き”だけです。
そして今、私は「脳科学」を教えています。
実は講座の中では、脳科学だけではなく、潜在意識やスピリチュアル寄りの内容も扱っています。私はそういう世界も大好きです。
ですが、人に説明する時、「脳科学」という言葉が入ることで、
「学びとして価値が高そう」
「ちゃんと変われそう」
「安心感がある」
そんな風に受け取っていただきやすくなるのです。
世の中には、同じように“人を幸せにしたい”と思って活動している人がたくさんいます。
ですが、
【ふわっとした世界】
なんとなく怪しく見える
感覚だけで語られる
周りに説明しづらい
【脳科学】
理論的に見える
知的に見える
安心感や信頼感がある
同じ内容を伝えていたとしても、「どう言語化するか」で、受け取られ方は驚くほど変わるのです。
本当の目的は、「脳科学」という言葉を使って賢く見せることではありません。
脳科学を通して、“安心しながら前へ進める世界”をつくること。
私はそこに、とても大きな価値を感じています。
何をやって、どう名乗るか
未来が変わるのは、「何をやって、どう名乗るか」です。
私は昔、短期間だけテレアポのアルバイトをしていたことがあります。
「今、何の仕事してるの?」
そう聞かれた時、私はなぜか、その仕事を堂々と言えませんでした。
もちろん、世の中には素晴らしいテレアポのお仕事もたくさんあります。
ですが、当時の私は、どこで入手したのかわからない電話番号に、ひたすら電話をかけるような仕事をしていて、
「その番号、どこで知ったんですか?」
と聞かれるたびに、少し後ろめたさを感じていたのです。
一方で、モスバーガーや海の家でアルバイトをしていた時は、
「モスで働いてるよ」
「海の家でバイトしてるよ」
と、自然に言うことができました。
なぜなら、自分の中で、
「モスバーガーはとても美味しい」
「海の家は、多くの人の楽しいレジャーのお手伝いをしている」
そんな感覚があったからです。
“誇れる”というと大げさかもしれませんが、自分の中で、その仕事に対して前向きな感覚を持てていました。
私はこの時、
「人は、何をしているか以上に、“何をやって、どう名乗るか”でセルフイメージが変わるんだ」
ということを感じました。
そして、その感覚は、受講生さんを見てさらに強くなりました。
「私はただの主婦だから」
「私なんて、何も続かないし」
から
「脳科学を学んで教えています」
「脳科学は続いています」
と言えるようになった瞬間、急に背筋が伸びる。
実際、私が主宰している脳科学の講座には、学校の先生、教育関係のお仕事をされている方、外資系企業勤務の方、著者さんなど、驚くほど素敵な女性たちが集まってくださっています。
もちろん、普通の主婦の方もたくさんいらっしゃいます。
ですが、その方たちも、本当に素敵な方ばかりなのです。
私は、その姿を見るたびに思います。
人は、“未来が見える言葉”を持った時、本当に変わり始めるのだと。